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釜石戦試合レポート

秋晴れの北上総合陸上競技場。

敵地での釜石戦ほど重圧のかかる試合はイーストリーグでは味わうことができない。

長年に渡り凌ぎを削り合ってきている相手だけにその重圧は増す。

試合前から観客席では多くの大漁旗が振られ、釜石の応援歌とともに熱気に包まれていた。

だが、この雰囲気が心地良さでもある。

毎年、釜石シーウェイブスとの戦いはダイナボアーズにとってターニングポイントであり、最大のターゲットとする相手。伝統の名門チームは大きな壁として立ちはだかる。

そんな良きライバルチームだからこそ撃破することに価値がある。

「体が大きく、フィジカルの強い相手。釜石は全力で俺たちにあたってくる。絶対に負けるな。80分間を全員で戦い続けるぞ。」

佐藤監督自身も現役時代からずーっと戦い続けている相手だけに自然と言葉に熱が入る。

 

前半はセットプレーで釜石を制する。

9分、19分にダイナボアーズがトライを奪い主導権を握るも両チーム激しい攻防を繰り広げた。しかし、この前半戦の勝敗を大きく分けたのはラインアウトであった。

セットプレーからリズムある攻撃を仕掛けられていたことはもちろんだが、ラインアウトディフェンスにおいて何度もターンオーバーし、相手の活路を絶つことに成功。

ゴール前での攻防においても相手にモールのチャンスを与えず、最大のピンチを乗り切ることもできていた。

この結果にはしっかりとした理由がある。

釜石戦を迎えるにあたり、試合メンバーから外れた選手(※Turbos~ターボス~)たちは必至に仮想釜石になりきりメンバーたちに相手のパターンを伝えていた。

それはラインアウトも同じこと。

今季は怪我でグラウンドを離れているLO山本健太選手を中心にFWの選手たちは何度も練習を繰り返し行っていた。

前節に行われた栗田戦を終えた直後から釜石の分析を試合メンバーたちに落とし込む。

先発メンバーとしてラインアウトの要を任されたLOダニエル・リンディー選手は何度も山本選手とのミーティングを行った。ノートには何ページにもわたり釜石のパターンが書かれていた。

「ラインアウトで相手に最大限のプレッシャーをかけることができたのは、当然の結果です。ここまで分析してくれた山本さんはじめ、練習相手となってくれたTurbosの勝利だったと思います。」ダニエル・リンディー選手はそう振り返った。

 

前半30分を過ぎたところで、釜石の猛攻を受け、自陣ゴール前に釘づけにされる我慢の時間が訪れた。釜石の強烈なアタックに対してダイナボアーズはミスとペナルティーを繰り返し、No8ファイフィリ・レヴァヴェ選手がシンビンで一時退場。尚も続くピンチにフィールドで奮闘する選手たちは何としても釜石に得点を与えまいと低く、鋭いタックルを炸裂。無得点で前半を折り返すことに成功した。(12-0)

 

意地の後半

後半も前半に引き続き、序盤から激しい戦いを繰り広げる。

何としても先制点が欲しいダイナボアーズは何度も敵陣ゴール前まで攻め込むも、トライを取り急ぐあまりミスからボールを奪われ、逆にピンチを招くといった悪循環に陥る。そうなると釜石のペースだ。ミスからターンオーバーを狙っていた相手FBジェームス・カマナ選手に80mを独走され、後半の先制点を奪われる。(12-7)

このトライだけは絶対に避けたかった。

応援席では釜石の逆転を願うファンの声援で湧き上がる。

それでも、ダイナボアーズは自分たちのディフェンスシステムを守り続け、釜石の攻撃を落ち着いて防ぐことができていた。

逆にリザーブメンバーを投入し、流れを変えるべく必死に敵陣で勝負を挑む。

ようやくトライが生まれたのは後半32分。

敵陣ゴール前にてテンポ良く連続攻撃をしかけ、最後はラックからSH芝本が持ち出したボールを、CTBニコラス選手が受け取り、そのままインゴールへ。(19‐7)

このトライで勢いに乗ったダイナボアーズは尚も敵陣にて連続攻撃。

今季より相手より3トライ以上獲得しなければボーナスポイントがとれないことから、何としてもあと1トライが欲しい。

試合終了間際のロスタイム。

敵陣22m付近で奪った相手ペナルティーがラストチャンス。

スクラムを選択し、トライを奪いに動く15人はラスト1プレーに勝負をかける。

しっかり組まれたスクラムから出たボールをBKへ展開。

後半途中から投入されていたCTBレポロ選手がビックゲイン。そこから連続攻撃をしかけ最後はLOトーマス選手が劇的トライを奪い試合終了となった。(26-7)

最後まで諦めない姿勢が、生んだとも言える後半終了間際のトライには、遠方より応援に駆け付けたファンの皆さんと奪ったトライに間違いない。

 

残るは日野自動車。

スクラムを強みとする強敵だ。

ダイナボアーズの全てをぶつける。

ぜひ試合会場にお越し頂き、イーストリーグ優勝決定戦となる大一番を共に戦いましょう。

 

 

佐藤監督コメント

遠方地にも関わらず、多くのご声援をいただき、誠にありがとうございました。

応援団を中心とする大声援はホームグラウンドと思える程、素晴らしい応援でした。

重ねて御礼申し上げます。

今回の試合では釜石さんのパフォーマンスが良かったことはもちろんですが、こちらとしては、規律を守れなかったこと、ビックプレーを狙ったところからのミス等、反省点が多く、これまでの試合の中では最もパフォーマンスの低い試合だったと思います。

試合を迎えるにあたり、いい緊張感をもって試合に臨めていたと思っていましたが、その反面、トライを取り急ぎ、チャンスを何度も潰してしまいました。

しかしながら、後半は、釜石さんに傾きかけた試合展開を選手たちは落ち着いてプレーし、自分たちのペースでしっかりと勝点5を奪えたことや、セットプレーをほぼ制圧できたこと、しっかりとしたシステムでのディフェンスが機能した等、様々な局面において地力がついてきたと感じていますし、次の試合に向けての勢いになったと思います。

今回出た課題をしっかりと修正し、優勝決定戦となる日野自動車戦に向けて今まで通り良い準備をしていきたいと思います。

 

 

※Turbos~ターボス~とは

ダイナボアーズでは「メンバーから外れた選手」たちのことを「メンバー外」と呼ぶのではなく、Turbosと呼んでいます。

三菱重工相模原工場で製造している主力商品であるターボチャージャー(エンジンの馬力を効率よく上げるもので、製造にあたり高い技術力が必要とされる)のようにチームの勢いを上げる役割を担うのがこの「Turbos」であるというところから由来しています。

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