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【試合レポート】日野自動車レッドドルフィンズ戦
トップリーグ自動昇格を懸けて戦われるTCL2ndステージが、快晴の三重交通Gスポーツの杜鈴鹿グラウンドにて開幕した。
初戦の相手は1stステージにて接戦の末敗戦した日野自動車。
ダイナボアーズは「リベンジ」という強い気持ちをもって臨んだ一戦であった。
結果は10-27での敗戦。
自らの反則で勝機を逃した戦いであった。
前半、ダイナボアーズは好スタートを切ることに成功する。
開始早々の2分。相手のペナルティーからゴール前でのラインアウトモールで前進。崩されながらもFWが連続攻撃をしかけ、最後はHO安江祥光がインゴールへボールを押し込んだ。(7-0)
開始早々のトライに、更なる攻撃の狼煙を上げるかに思われたが、逆に日野自動車の猛攻が始まった。キックを織り交ぜながらスピードある攻撃に対し、ダイナボアーズは後手のディフェンスとなり、自陣で痛恨のペナルティー。前半9分にゴール前でのラインアウトの大ピンチに。しっかり組まれた日野自動車のモールに対し、必死に応戦するも、ジワジワとインゴールへ押し込まれトライを奪われた。(7-7)
その後、前半16分に敵陣22m付近において相手のペナルティーからSOダニエル・ホーキンスがPGを決め10-7とするが、23分にはこちらのペナルティーからPGを決められ、すぐに振出しに。(10-10)
ダイナボアーズは積極的にボールを動かし敵陣へ攻め入るも、日野自動車の激しいディフェンスにより前進を阻まれ、最後まで決めきれない状況に。
逆に我慢の時間を耐えた日野自動車はキックを有効的に使いながら勢いを増していく。
前半28分、両チームともにどうしてもトライが欲しい時間帯において、ハーフライン付近で日野自動車のラインアウト。BKへと展開されたボールを相手FBが大きくゲインラインを越え、ディフェンスに回ったWTB中濱寛造が相手に覆いかぶさるようなタックルで何とか食い止めるもハイタックルの反則とされ、相手にアドバンテージが与えられる。尚もボールが繋がれ、勢いを防ぎ切れず、痛恨の逆転トライを奪われた。(10-17)
更には、ハイタックルの反則によりWTB中濱がシンビンで退場となった。
人数において不利な状況なり、尚も日野自動車の攻撃が続くが、選手たちは最後まで粘り強く守り続け、前半を10-17で折り返した。
前半は攻守ともに日野自動車に主導権を握られた。
その原因としては、やはり不用意なペナルティーにあった。
まずは、自分の仕事に集中すること。チームでやると決めたことを確実に遂行することが、勝利への鍵となる。後半に逆転を誓う選手たちは、グラウンドにて円陣を組んだ。
後半はとにかく接戦となった。
10-17の得点は後半30分まで動くことなく、両チーム一進一退の攻防が繰り広げられた。
しかし、ダイナボアーズは前半に引き続き、チャンスを反則で失っていた。
トライを取り急ぐあまり、個のプレーが目立ち、相手ディフェンスのプレッシャーを大きく受けてはミスにより思うようなプレーが生まれない。
なかなか敵陣に入れないまま、ディフェンスの時間が長くなり、ペナルティーで相手に勢いを渡すかたちとなっていた。
後半29分、勢いに乗る日野自動車は三菱陣ゴール前まで大きくゲインすると、またもディフェンスに回ったWTB中濱が故意な反則により2枚目のシンビンを宣告され退場に。
反則からPGを決められ10-20とされ、得点差をジワジワと広げられる。
残り時間を14人で戦うこととなったダイナボアーズ。
まだまだ逆転の可能性を残すが、完全に流れは日野自動車が握っていた。
後半34分、テンポある攻撃で敵陣へと攻め込む日野自動車は、後半途中から出場してきたギリース・カカ選手がボールを持ち、ディフェンスライン裏の空いたスペースにチップキック。自らキックチェイスを挑み、ダイナボアーズも必至に競るが、悔しくも転がったボールを再獲得され、痛恨のトライを奪われた。(10-27)
このトライに一気に湧き上がる日野自動車。勝利への手応えを感じる選手たちはさらに活気づいていく。
それでもダイナボアーズは最後の最後まで諦めなかった。
後半途中から投入されたCTBマイケル・リトルを起点に大きく前進するダイナボアーズ。終了間際には、敵陣ゴール前において怒涛の攻撃を見せるが、勝利に燃える日野自動車の壁を崩すことはできず、ノーサイドの笛が吹かれた。
ダイナボアーズにとってこの敗戦は、トップリーグ自動昇格を自らの手で掴むには難しい状況になったことは事実である。
だが、残りの2戦をトップリーグ昇格への糧とすることは必ずできる。
自分を信じ、最後の最後まで走り続けることに変わりはない。
ダイナボアーズの変革に期待する。
佐藤監督コメント
遠方地にも関わらず、多くの皆様にご来場いただき、観客的を緑色に染めていただきました。誠にありがとうございました。
日野自動車さんにリベンジすべく、チーム全員で最善の準備を進めてきました。
「自滅」の部分に尽きると思います。
前半よりここぞという局面において反則が目立ち、後半も改善できないままとなってしまいました。
規律の部分において、再度チーム全員で考え、練習に励んで参りたいと思います。
自動昇格に向けては厳しい状況となりましたが、トップリーグ昇格に向けてはまだまだ、チャンスがありますし、誰も諦めていません。
この敗戦から更に成長したダイナボアーズを皆様にお見せできるよう、チーム全員で残された時間を全力で励んで参りたいと思います。